コールセンターは時給が高いと言われる業界です。
せっかく仕事に就くのなら、給与が高く業務内容が金額に見合ったところが良いですよね。
そこで、今回の記事はコールセンターはなぜ時給が高いのかを業種別にご紹介いたします。
また、更に時給を上げるコツもありますので合わせてお読みください。
コールセンターは時給が高いのは本当なのか?
↑は、求人サイト「indeed」で大阪のコールセンターの検索結果の一部抜粋です。
ご覧の通り、1,400円前後と確かに高時給です。
「飲食店」の検索結果と比較してみるとその差が良くわかります。
地域によっても多少のばらつきはありますが、飲食店や販売員と比べて時給が高いという事実は変わりません。
コールセンターの時給で1,000円を下回るところはほとんど無く、都内では2,000円前後のところもあります。
時給が高いのには理由があります。
その理由を業種別にご紹介していきましょう。
コールセンターの時給はどの業種が高い?
コールセンターは多種多様な業界に設置されているので、「お客さまからの電話を受ける」ということは同じですが、対応する内容は業種によって全く異なります。
通信販売の受付
ネットやTVなど、媒体を見たお客さまからの注文を承るお仕事です。
基本はお客様のお名前、住所、電話番号、注文内容、支払方法 を聞き取り専用システムに入力します。
商品に関する質問をされることもまれにありますが、マニュアルに載っている範囲を答えることができれば問題ありません。それ以上の内容を聞かれた場合は管理者に対応を替わったり、一度電話を切って調べてからかけ直すことがほとんどです。
受付業務なのでクレームも少なく、比較的楽な仕事内容と言えます。
お客さまの名前や住所を聞き取るのに、知らない地名や漢字が出てくるとちょっと焦ります。
- 相場時給:1,000円~1,100円
- 必要スキル:タイピング(ブラインドタッチが望ましいが、できなくても就業できます)
- ビジネス対応:低
通信系
携帯電話、光回線、動画配信サービスなどのネット系のお仕事です。
操作方法や仕組みを案内するだけでなく、周辺機器(ルーター、モデム、パソコン)との接続方法など、ネット環境が整えば整うほど案内する内容が複雑になって行きます。
正直、離職率の高い業種です。
機器の使い方やネットとの関連性を良く知らずに購入したユーザーからの問い合わせやクレームが多く、毎月数十人が入社し、半分が退職する、なんてセンターはザラにあります。
- 相場時給:1,100円~1,400円
- 必要スキル:ネットに関する興味(知識は後から、興味があることが大切)
- ビジネス対応:中
テクニカルサポート系
通信機器や、家電、ソフトウエアなどの使い方やトラブルシュートをするお仕事です。
お客さまは、一般の方から医療機器や監視システムなどを利用されている専門家など様々なので、相手の理解度に合わせて言葉や表現を使い分けるスキルが必要な職種。
トラブルの原因を探る「切り分け」能力や、原因の説明を分かりやすく伝えるスキルも必要になってくるためコールセンターの中でも時給は高めに設定されています。
初期化やソフトのアンインストールが必要な内容になると、2時間近く対応することもあるので辛抱強く根気良く案内するゆとりも必要ですね。
- 相場時給:1,300円~1,600円
- 必要スキル:論理的思考
- ビジネス対応:低~中
金融商品系
クレジットカード、銀行、保険、証券などの窓口です。
金融系のコールセンターも、テクニカルサポート系と同様に高時給です。
扱う商品が「お金」に関係するので、お客さまがシビアなこともあり高いビジネスマナーが求められるのも理由の一つです。
また、クレームもテクサポ系にある「いちゃもん」「使い方が悪いんじゃないの。。」というような落としどころがあるものより「契約時の説明不足」「システム不具合」などによるものが多く、どちらに非があるのかが微妙な案件もあるため冷静に切り分けなければなりません。
就業しているとアナリストなどの資格を取得すれば時給UPや専門職にランクアップすることもできるので、やりがいは大きいです。
他のセンターではよほどのことではクビになることはありませんが、(勤怠、態度がよほど悪くない限り)金融系はスキル不足で「契約終了」と告げられる場合も珍しくありません。
また、服装は男性はスーツ、女性はビジネスカジュアル指定のとこが多いです。
- 相場時給:1,400円~2,000円
- 必要スキル:ある程度の金融知識、一般常識
- ビジネス対応:高
コールセンターで時給を上げるには?
コールセンターで時給が上がるのは、大きく3つの方法があります。
- ポジションが上がる
- スキルを上げる
- 専門スキルを身に付ける
1.ポジションを上げる
いわゆる、管理職になる、というものです。
センターによってレイヤーは異なりますが、大体以下のような組織図になっています。
一般相談員→リーダー→SV→チーフSV→マネージャー
この中で、マネージャーとチーフSVは大体一人ずつなので、狙うのはリーダーとSVがおススメ。
■リーダーに向いている人
- 商品知識(業務知識)が身についている
- やる気がある
- 現場状況を適宜キャッチできる
■SVに向いている人
- 全体を見ることができる
- ネガティブなことを言わない
- OAスキル(エクセル、パワーポイント)
簡単に言うと、リーダーはとにかく一般相談員からの質問に答えてもらわなければならないので、知識が豊富なことが第一条件。
何か新しい企画や施策を立てたりする必要は無い(SVの仕事)けれど、それに当たっての材料を集めれる人が向いています。
SVは勤怠管理や面談などをするので客観視できる人。
あと、クライアントとの会議もあるのでとにかく色んなことを大人な対応できることが条件です。
数値分析や報告資料を作るので、OAスキルも必要です。
リーダーほどの業務知識は要らないので、対人関係が得意な人はSVを狙うのがおススメです。
リーダーで+100円、SVならばさらに+100円くらいの時給UPが見込めます。
SVになると更に「手当」が付く場合があり、月5,000円~20,000円くらいが一般的な金額です。
2.スキルを上げる
これは、文字通り実力を上げる方法。今やっている業務のレベルを上げるということです。
- 1本600秒かかっていた応対時間が450秒に短縮できた
- 質疑がほとんど無い
- 新人さんのOJTができる
- 難案件を対応できる
などなど、スキルが上がれば時給も当然上がります。
しかし、この場合の時給UPは10円~50円くらいなのでコツコツ努力派には向いている方法です。
3.専門スキルを身に付ける
筆者がおススメするのは、この方法。
「コツコツ努力が苦手」
「将来はコールセンターじゃない所でも活躍したい」
と考えている人は、このコースを狙いましょう。
コールセンターで身につくスキルは大体以下の4つ。
- ビジネス電話応対
- 数値管理
- 資料作成
- データー解析
これを極めると、ほかの会社でも十分に活躍できます。
コールセンター内では、管理者が①~④を担当する場合が多いですが、オペレーターの中から目ぼしい人を選んでサブとして作業をお願いすることもあります。
そこから→管理者→専門ポジション を勝ち取れば、コールセンターに居ながら電話対応をほぼ0で、しかもオペレーターより高時給で勤めることができます。
①を極める・・応対品質担当
②を極める・・アナライザー
③を極める・・サポーター
④を極める・・アナライザー
参考までに、筆者は①~④を兼任しており、一応SVですが電話対応(2次、3次対応)は0に等しいです。
ずーっとパソコンの前でカチャカチャと作業をし、打ち合わせや会議をしている日々でございます。